あっという間に梅雨に入ったかと思えば、最近は早くも夏の暑さが感じられるようになってきました。
もう7月ですからね…季節の変化が早すぎてなかなか体が追い付いていけません^^;)
さて、先月22日に行われた国税庁の有識者会議(第三回)の内容を受け、いわゆる”タワマン”(タワーマンション)の財産評価に関する今後の方針・方向性について今週一斉に報道がなされました。
【参考】 マンションに係る財産評価基本通達に関する有識者会議(第三回)資料
報道に拠れば、従来の財産評価基本通達に基づいて算出した評価額と、築年数や階数等に応じて新たに国税庁が示す実勢価格との”乖離率”(実勢価格/評価額)を求め、その乖離率が1.67倍以上の場合は従来の評価額に”乖離率×0.6”を掛けることで、評価額を最低でも実勢価格の6割程度に引き上げることになりそうです。
平たく言えば、マンションの相続税評価額が実勢価格からあまりかけ離れるようなら、これからは戸建てと同じ様に「実勢価格の一律6割にします!」ということです。
今後は、パブリックコメント等を経て必要に応じて追加・修正がなされ、早ければ来年1月から財産評価基本通達等に盛り込まれる形で評価実務に適用されることになるものと思われます。
今回の見直しは、相続税等の節税対策としてマンション投資を行っている方や今後投資を検討されている方への影響はもちろんですが、居住用としてマンションに住まわれている一般の方にとってもかなり大きな影響があります。
☑ 従来の評価であれば相続税がかからなかったのに見直しによって相続税がかかるようになった、あるいは
☑ 『小規模宅地等の特例』を活用しなければ相続税がかかってしまう/活用しても相続税がかかってしまう
といったケースが少なからず出てくるでしょう。マンションを含めて所有されている財産価額が相続税の基礎控除額と同程度で、従来ならギリギリ相続税がかかりそうになかったという方は特に要注意です。
奇しくもこの7月は最新の路線価等が国税庁から公表されるタイミングでもありますので、これを機に改めてご自身の財産を再評価されてみてはいかがでしょうか。